そろそろ人事の季節…
東京、心底冷えますね……。
1月も半ばを過ぎ、3月決算の会社は通期計画のツメなんかをやっている時期。
現場の個々人でいうと、プロジェクト進捗や現時点の評価を話し合う中間面談が毎日入る季節です。忙しい!!!…むがう。
メンバーと面談していて驚くんですが、
「残り3か月で、遅れてる進捗を取り返します!」
「A案件はここから着手です!気合でたたみます♪」
「そんで、最後はいい評価をとってやりますよ!オラオラ!」
…と、期末めがけて、エビ反りな突撃計画を立ててる人がなんて多いことか!(^_^;)
もちろん、スケジュール的に期末まで終わらん仕事もあるのですが、いい評価をとりたいのならそもそも…とアドバイスしたくなってしまう、むずむずする毎日なのです。
※なお、成果主義入れてる会社を前提に書いてます、すべての会社には適用されないかも、あしからず
■YOUの評価…もう決まっちゃってるかもよ説。
よく会社から配られる人事制度の資料に、3月末「振り返り面談」、4月「考課決定」とかって書いてありますよね。だからみんな、3-4月に一斉に評価が決まると考えがちなのかも。ゆえに、期末に間に合わせようモードが自然発火する。
でもこれ、3-4月に「最終確定」するよってだけで、実は水面下で人事って決まっちゃてたりするんです。企業によって差はあるけど、4月人事は早ければ前の年の12月頃から議論され、中間面談の内容も4月人事を決めるための材料として使われたり…と。
国政と同じで、1月から2月頃に翌年度の予算計画はおおむね決まります。戦略の中身などと合わせ、戦略を実現するための体制や採用計画もこの時期に決定します。体制を決めるって、要は人事を決めるってことですよね。
たとえば、部が何個・課が何個、みたいな組織単位数も決まるし、その中でじゃあ組織長が何人、主任とかリーダーが何人とかも決まる。そんで、2月末までには経営会議にかけられて、ま、ここは事前根回しもあって形式的に承認、んで、3月の頭か中旬くらいに人事発令、という流れが一般的なんじゃないかなー。
だから1月から頑張っても、ボーナスには反映されるかもだけど、4月からの月額給与に関わる昇進昇格の部分は、とっくに既定路線ってことが、あるんだよねー。
■じゃあ、期末の評価って何してるのよ??
結論、「最終確認と、他の組織長とのすり合わせ」。
正直、ちゃんとマネジメントしている組織長であれば、自分のメンバーが半期どのくらいの業績を出せそうか、途中段階から、ある程度見えちゃいます。仕事を始めたタイミングできちんと目標設定してれば、評価基準も定量/定性で明確にしているはず。なので、期末を待たずしてデジタルに業績の良し悪しを評価することもできます。
ちなみに、むがう。は振り返り面談、10分で終われます。どっちかっていうと、評価そのものにあんまり議論の余地ってないよねって感じ。むしろ、次の成長課題とか仕事、キャリアについて話したい。そっちに時間使いたい。
ただ、もちろん想定よりも業績は上ブレすることもあるし、下ブレすることもあるから、そういった想定外の部分を最終的に確認することは期末に必要です。加えて、自分の評価の「甘辛」が閾値を超えていないか、人事や複数の組織長の目線を通じてチェックし、必要に応じて評価を修正します。
要は、期末の人事関連のイベントは「検算」をするためにあります。なんらかおかしな評価をしてないかのチェック。「ガバナンスを効かす」のが目的なんです。
■4月からの月給上げを目指すんだったら。
なので、、、4月から月給をもし上げたいのなら(3月決算の場合)、
- 前年の年末までか、遅くとも1月までに、設定した目標を大きく上回るような成果を出す。毎期連続で上回っていれば尚可。そして、昇進議論の対象者リストにまず入る。(入らないと議論の俎上にすら乗りません。知ってました?)
- 上司には、「自分がリストに入ったか?」「自分の成果が、上位の職級や職位でも通用すると説明できそうか?」と質問して、評価の感触をつかんでおく。
- 3月末までにどの程度のダメ押しの業績が必要かを上司とすり合わせ、頑張る。
…みたいな、スタートダッシュと戦略的な動きが必要です。
「えぇ!?もう遅いじゃん!!」って気づいた人。ご明察。ちぃと遅いかも。(^_^;)
なので、1月中旬から着手するなら、4月以降にスタートダッシュできるよう、次の仕事を仕込んでおくとか、下調査を進めておくとか、何かと助けてもらえるように上司との関係性を深めておくとか、先を見てその辺に投資したほうがよっぽど良いです。
人事評価というゲームのルールや構造を理解し、考えて動くことが大切。
圧倒的な仕事の成果を出し続けることは運不運もあり、簡単ではないこともありますよね。なので、自ら昇進しやすい状況をつくりだすことにも、投資しましょうねーというお話でしたー。
おしまい
むがう。